「豊島区子ども読書活動推進計画(第四次)」「豊島区立図書館基本計画(第二次)」のパブリックコメントの実施結果について 1実施期間 令和3年12月10日 金曜日から令和4年1月9日 日曜日まで 2周知方法 広報としま12月11日号掲載、区ホームページ・図書館ホームページ掲載、区Facebook(フェイスブック)、区twitter(ツイッター)、図書館メールマガジン 3閲覧場所 区立図書館、行政情報コーナー、区民事務所、区民ひろば 4結果公表日 令和4年3月21日 月曜日 5意見概要等 (1)受付方法 電子メール 4件、電話 1件(視覚障害者からのご意見のため、電話で受付。)、合計 5件 (2)意見件数   豊島区子ども読書活動推進計画 5件    内訳 図書館司書について 1件、コロナ以降の図書館について 1件、事業について 1件、メディアリテラシーについて 1件、電子書籍について 1件   豊島区立図書館基本計画 7件    内訳 計画理念について 3件、数値指標について 1件、重点取組について 1件、事業について 1件、資料収集について 1件 (3)意見概要と区の考え方  豊島区子ども読書活動推進計画     意見1 図書館司書について   司書の重要性 目標の数値を各学校図書館や地域図書館で具体的にどのように実行されるのかは、司書の存在が重要である。子どもたちの場合、身近な学校図書館から地域図書館へ、そして読書習慣に繋がると考えるので、関心や経験のない子どもたちにどのように興味を持たせるかは先生だけでは無理で、司書の指導が重要だと思う。  区の考え方1    区としても、子どもの読書活動推進には、専門知識を持った司書の役割が重要であると考えています。第四次計画では、司書の役割を明確にし、子どもの読書活動推進に取り組んでいきます。   また、計画事業の中に、「子どもの読書に関わる職員等の質の向上」をかかげ、司書のみならず、子ども関係部署の職員等のスキル向上に取り組んでいきます。さらに、豊島区の学校司書と図書館司書が地域に関する歴史や情報を積極的に収集し、知識や情報を共有できる場づくりを進めていきます。  意見2 コロナ以降の図書館について   新しい図書館機能 第三次計画の結果については コロナ禍の図書館の閉鎖などが大きく影響しているので、やむを得ないかと考えるが、生活様式の変化による電子書籍や、インターネット環境の充実など図書館の在り方について、早急に検討、実行が必要である。  区の考え方2   新型コロナウイルス感染拡大のため、図書館の閉館、サービスの一部休止等により、通常の業務ができないことがありました。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う生活様式の変化については、第四次豊島区子ども読書活動推進計画においても課題と捉えていますが、電子書籍の充実等については、図書館運営全体に関わることから、図書館基本計画の中で検討を行いたいと考えています。  意見3 事業について   読み聞かせ 読書を好きになるかは乳幼児の体験が大きく、実際に新生児のお母さんと会う保健師の方に理解してもらい推奨してもらうのがよいと思う。豊島区でもお誕生祝い品セットに布絵本が選べるようになっているが、フィンランドのネウボラ制度では、新生児向けプレゼントには衣類や衛生グッズと必ず絵本が入っていて効果が出ているようだ。      アメリカの小学校の具体例 字が読めるようになったら読み聞かせをやめてしまいがちだが、アメリカのコネティカット州では、小学校の高学年でも教室などで頻繁に読み聞かせをし、感想や物語の展開を言うまたは書く機会を増やすと本に興味がわき図書館の利用が盛んになっている。さらに調べ学習でも調べ方がわからない場合が多いので低学年のうちから図書館探検のようにテーマを決めて本を探す訓練を遊び感覚でしている。  区の考え方3    乳幼児期の読み聞かせなど、子どもが本と出会うきっかけづくりは、その後の読書基盤形成の観点からも重要な取組であると考えています。現在は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、保健所等での読み聞かせや赤ちゃんおはなし会をやむなく休止していますが、子どもが本と出会う機会を作ることや子どもに関わる職員、地域の方への理解促進の取組については、子ども関連部署等とも連携し検討していきます。   また、豊島区立図書館7館では、担当する小中学校を決め、学校と連携を図りながら、学校訪問によりブックトークや読み聞かせを行ったり、図書館見学や職場体験の受け入れを行っています。第四次子ども読書活動推進計画においては、こうした取組とともに、子どもが読書を通じて自分の思いを伝えるなど発信の場づくりも検討していきたいと考えています。検討にあたりましては、いただいた事例も参考にしながら、子どもの意見も取り入れるなど、子どもたちにとって図書館がより身近で楽しい場となるよう環境づくりを進めます。    意見4 メディアリテラシーについて   メディアリテラシーの重要性 スマホやパソコンを利用するようになると簡単に検索できるので紙媒体で探さなくなる。どこでも見られるインターネット情報は鵜呑みにしないように指導すること、コピーを張り付けると著作権侵害になるなどの周知も今後必要になる。また、引用する場合は出典を明らかにする教育も必要である。 担任の先生方の忙しさを考えると無理なので、専門家である司書が指導してほしいと思う。  区の考え方4   メディアリテラシー・情報リテラシーについては、計画(素案)作成中にも有識者の方等と課題や取組について検討してきました。   第四次計画では、区立図書館と学校図書館の連携を強化するとともに、関係部署等と連携し、計画に掲げている「読書を通じて『情報を読み解く力』『情報を分析して判断する力』を身に付け、情勢の変化に柔軟に対応し、よりよい社会づくりに貢献できる子ども」の姿を目指します。  意見5 電子書籍について   電子書籍 今後、電子書籍は増えていくと考えられます。メリットデメリットを検証するとあるが、長所短所も含め指導してもらえると子どもたちも広義の本として利用できるだろう。漫画、雑誌、写真集、絵本、画集も含め楽しんで人生を豊かにしていけるよう「本は楽しい」「活字に親しむ」習慣を身につけてほしいと思う。  区の考え方5   区立図書館・学校図書館とが連携し、電子書籍の長所・短所だけでなく、各々の子どもが、その時々に合った読書方法(媒体等)を自ら選択し、「本が好き、楽しい」と感じてもらえるよう取組を進めていきます。  豊島区立図書館基本計画  意見1 計画理念について   図書館の特性は次のようなものだと考える。1区の施設で、最も多くの区民に認知されている。2年齢、性別などを問わず、あらゆる人に開かれている (他の施設は、何らかの利用要件、あるいは利用対象があるが、区内在住・在勤・在学であれば、すべての人が利用できる)。   このような図書館の特性を生かし、単に図書の貸出に留まらず、区民と行政・住民団体を結びつける結節点となることができるのではないか。基本計画でも、「生きる力を生涯に渡って支える」とあるが、住民の抱える課題を察知し、その解決に向け、区の関係部署などと結びつけるような機能は持てないか。図書館の守備範囲を広げることで、結果的により多くの多様な利用者を呼び込むことができ、図書館の存在意義を高めることができるのではないか。   図書館司書は、豊富な知識とスキルを持っているにもかかわらず、その能力を十分発揮できていないのではないか。単に図書の貸借に留まらず、図書館がその活動の幅を広げることで、アンテナを広げ問題意識をもった選書スキルを身に付けることができるのではないか。  区の考え方1   図書館が、単に図書の貸し出しにとどまらず、地域コミュニティの形成に資する「場」となることは、まさに第二次図書館基本計画の基本理念、サブ理念が目指すものです。その実現のためにも、多くの人に利用される図書館になるよう、あらゆる主体と連携し、多くの人にひらかれた図書館運営に取り組みたいと考えています。そのためにも、司書が持つ専門知識・スキルを十分に生かし、資料の充実を図ることはもちろん、地域資料の収集・保存・活用など、豊島区立図書館ならではの特色を出していくことも重要な取組であると考えています。   これらの取組を進めながら、図書館の意義を広く周知するとともに、利用者の課題解決・地域に寄り添った図書館をめざし、機能の充実を図っていきます。  意見2 計画理念について   基本理念にある循環を「わ」と読ませることに、無理があり、わかりにくい印象を受ける。  区の考え方2    第二次図書館基本計画では、豊島区基本計画(後期)や豊島区生涯学習ビジョンとの整合性を図り、計画を策定しました。   これらの計画では、個々の学びの成果を地域活動に生かすなど、活動の循環が広がる学びの循環(わ)を目指しています。また、この学びの循環(わ)の拠点の一つとして、図書館が位置付けられています。   これをふまえ、第二次図書館基本計画においても、図書館が地域の生涯学習拠点として、本を通じた個人の学びを、地域コミュニティの活性化につなげる役割を担うこと、つまり、本がつなぐ人と人の循環(わ)で生涯学習の場をつくっていくことを基本理念としたものです。   しかしながら、素案ではこれらの説明が不足しておりましたので、読み手に主旨が伝わるよう、説明を加えます。  意見3 計画理念について   サブ理念「誰一人取り残さない、誰もが主役になれるまち にぎやかな公共図書館をめざして」について   ・地域のニーズに応えることが誰もが主役の図書館になるのではないか。   ・子育ての情報、クリニック情報、求人情報、外国籍の方々のために母国語で読める必要な情報が必ず手に入る場所でありたい。   ・情報収集能力を高めて、テーマごと、関連性を考えて並べるなどしてほしい。   ・ビジネス関連の資料提供し講座などを行い、相談窓口を設けて起業したい人やスモールビジネスを支援する場をもうける。   ・コロナ禍での就職活動の場として、新聞の求人欄、求人チラシ、などのコーナーを作る。  区の考え方3   第二次図書館基本計画は、令和4年度から5年間を計画期間として具体的な取組を進めますが、7館ある豊島区立図書館が地域性や特色を活かし、役割分担なども行いながら、事業実施を検討していきたいと考えています。今後の検討にあたりましては、いただいたご意見・ご要望を参考にさせていただきます。    意見4 数値指標について   蔵書数、来館者数、開館時間、貸出冊数といった定量的な指標ではなく、住民生活のレベルアップ(物と心両面で)にどれだけ貢献しているかを指標の中心に据えることはできないか。  区の考え方4   計画の進行管理のため、毎年度活動報告書を作成します。活動報告書の中で、定量的な指標のみでなく、どれだけ広く図書館を地域にひらき、連携して基本理念を達成できたかを盛り込む予定です。また、その活動報告書を活用し、新たな連携主体の参画を促し、オールとしまで、基本理念にある生涯学習の場を創造できるように取り組んでいきます。    意見5 重点取組について   専門書が家を占拠しているため、ここ数年は電子書籍を買うか、図書館を利用する事が増えた。職場の近くにも図書館があるので、昼休みに行くこともある。そのため、図書館の重要性は以前よりも感じている。豊島区立図書館基本計画が重点的な取組に掲げている5つのうち、4番目(図書館の意義の発信)は以前の私のように図書館にあまり縁が無かった人にはとても良いと思うし、5番目(まちの中での場の創出)が実現したらもっと図書館が楽しい場になると思う。  区の考え方5   図書館や読書の意義を広め、より多くの方に、図書館を利用していただけるような取組を進めていきます。  意見6 事業について   基本理念を支える3本の柱の活動の提言。   1地域文化の継承 図書館で地域の祭り、寺社、アトリエ村、漫画、伝統工芸、大学などの紹介を積極的に行ってほしい。   2読書活動の推進 ・司書がナビゲーターとなり、関連する書籍や資料を紹介する。・読書会を主催、支援する。・デジタル図書の充実。    3生涯教育の機会提供 ・情報の教育機関として地域の研究者を育てる講演会、講習会を行う。・図書館サポーター養成講座を行い、地域から図書館を支える人材を増やす。  区の考え方6   第二次図書館基本計画は、令和4年度から5年間を計画期間として具体的な取組を進めますが、特に地域文化の継承については、区立図書館7館がそれぞれの特色を生かし、取り組みを進めていく必要があると考えています。今後は、既存事業についても見直しやブラッシュアップを行いたいと考えておりますので、事業検討にあたりましてはいただいたご意見を参考にさせていただきます。    意見7 資料収集について   点字図書館の資料収集について 資料収集にもっと特色を生かしてはどうか。例えば、荒川区では吉村昭のデイジー図書がそろっているし、葛飾区の亀有図書館ではこちら葛飾区亀有公園前派出所のマンガのデイジー図書がそろっている。豊島区もトキワ荘などあるのだから特色を出してもいいと思う。  区の考え方7   区にゆかりのある「赤い鳥」、トキワ荘関連や、地域資料などの音訳・点訳図書を積極的に製作しています。さらに、蔵書が充実するように、今後とも取り組みます。 6計画案修正 (1)豊島区子ども読書活動推進計画 修正等無し (2)豊島区立図書館基本計画   意見概要2 計画理念についてに対し、計画本文中に、注釈を入れ分かりやすくした。    なお、両計画とも計画概要(素案)に対する修正等は無し