「豊島区立図書館基本計画(第二次)」の概要 1 基本的な考え方 (1)図書館とは 図書館法(法律第118号、昭和25年4月30日)  図書館の目的、役割等が明記されている。 国、東京都のこれからの図書館のあり方  地域のニーズ、社会情勢の変化に伴い、多様な利用者が活用しやすい図書館を目指す必要がある。 (2)区立図書館の現状  各館の特色を活かし、地域のニーズにそったサービスを提供している。(SDGs エス ディー ジーズの推進含む) (3)計画の位置づけと期間 「図書館の設置及び運営上の望ましい基準(平成24年文部科学省告示)」に基づき策定 「豊島区基本計画」、「豊島区生涯学習推進ビジョン」、「豊島区教育ビジョン」等と整合性を図り策定 「豊島区子ども読書活動推進計画」が、本計画の子どもの読書活動推進の部分を補完 「豊島区子ども読書活動推進計画」と整合性を図り計画期間は5年間 (4)第一次計画と成果  平成29年5月策定(平成29年度から令和2年度の4年間)※改定延期のため、令和3年度の5年間 利用者の満足度を向上させるため、来館者数、貸出冊数、登録者数、蔵書数、事業数の増に取り組んできた。新型コロナウイルスの影響で一部サービスを休止したが、概ね目標値を達成できた。 (5)第二次に向けて 豊島区のまちや図書館に関連する区の方針が大きく変化した。「豊島新時代」の図書館として、以下3つの視点から「誰一人取り残さない 誰もが主役になれるまち」豊島区の図書館像を描く。 @豊島区が目指す「未来の都市モデル」  A地域コミュニティ活性化の拠点 B新型コロナウイルスによる社会変革 2 第二次計画について (1)第二次計画の理念 基本理念 「本がつなぐ」人と人の循環(わ)で区民が自ら本に手を伸ばす生涯学習の場を創造 ※「豊島区子ども読書活動推進計画」と共通の基本理念とする。 サブ理念 誰一人取り残さない、誰もが主役になれるまち にぎやかな公共図書館をめざして 基本理念を支える柱 @地域文化の継承と新たな文化の創出 A読書活動の推進   B生涯学習機会の提供(学び続ける意欲の向上)  対象 あらゆる世代 ※子どもの部分は「豊島区子ども読書活動推進計画」が補完する。 計画期間 令和4年度から令和8年度までの5年間 (2)にぎやかな公共図書館とは これからの図書館にもとめられるもの @地域社会の知の基盤のネットワークハブとなる図書館 A社会情勢の変化に寄り添う図書館 B地域振興に貢献する「知の地域づくり」の場である図書館 上記3つを実現するために、従来の貸出サービスに限らず、利用者の研究、交流を支援し、新たな知識を生み出す多くの利用へとつなげる。 多くの人に利用される図書館とは  多くの人にとって身近な存在である場所  多様な人が集まる場所であり、多様な人の利用があって良い場所  多様な目的によって変化していく場所  図書館内に限らずあらゆるところに広がる場所 豊島区が考える「にぎやかな公共図書館」とは  平等、共有、セルフヘルプを実現する場所、新型コロナウイルス等の予期せぬ事態でも誰にでもひらかれた地域の拠点  つまり、「多くの人に身近な場所であり、多くの人に利用される図書館」、あらゆる人にひらかれた場所になるよう第二次計画で取組を進める。 3 これからの取組 (1)社会情勢への対応 情報にかかわる不平等を埋める機関として、社会情勢の変化が激しい中において、その図書館の役割を明確にしていく。 @SDGs(エス ディー ジーズ)の推進  A読書バリアフリー法の制定  BDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進  C多文化共生の推進  D新型コロナウイルス感染拡大による生活様式のシフト  Eとしま文化の日制定  (2)豊島区が目指す区立図書館 @あらゆる人(子どもから高齢者、障害者、外国人等)の日常生活を豊かにするために地域住民が気軽に訪れ、図書資料等に親しむことのできる場 A区民の日常生活において生じる疑問や、区民が携わる地域活動の課題解決を図るために必要な図書資料等を提供する場 B「自分づくり」「地域づくり」のプラットフォームとなり、地域コミュニティの活性化を促進する場 Cまちのあらゆるところに読書の楽しさに触れることができる機会を創出する場 上記4つを目指すことが「にぎやかな公共図書館」の実現につながる。 (3)にぎやかな公共図書館の実現に向けて 従来の図書館の基礎的な取組と「にぎやかな公共図書館」を目指した重点的な取組を長期、中期、短期に分け展開していく。 重点1 DXの促進 図書館に適したDXの促進 重点2 施設、整備 館内レイアウトの見直し、各館の施設改修時期に合わせた施設整備 重点3 地域資料、行政資料の充実 資料収集 重点4 図書館の意義の発信 あらゆる主体へ意義の発信 重点5 まちの中での場の創出 地域の人々が集まる場でのサービス提供 4 推進に向けて (1)計画の進行管理 調査分析  「豊島区読書活動に関する実態調査」「図書館利用者満足度調査」「区職員意識調査」の実施。 活動報告書の作成、報告、連携、参画  区立図書館の経営状況、取組事例、次年度の取組をまとめた報告書を毎年度作成し、図書館経営協議会等へ報告する。また、協議会委員より事業提案をいただき、あらゆる主体と連携し取組を進め、多くの参画を促す。