図書館をうまく使おう

図書館をうまく使おう

何かを調べようと思ったとき、まず頼りになるのが図書館です。自分の調べているテーマについての資料をたくさん読んで、テーマをどんどん掘り下げていきましょう。でもそのためには、図書館で調べたいテーマの資料をうまく見つけなくてはいけません。ここでは図書館で情報を探すコツを紹介します!

図書館にはこんな種類の資料がある

図書館には本だけではなく、さまざまな種類の資料があります。調べたい内容によって、それぞれの特徴にそって資料を使い分けると、探している情報がより見つけやすくなります。

本:

図書館に一番多い資料です。あらゆる調べものに対応できます。ただし最近のニュースなど最新の事柄については不得手です。

→なぜ?

本が出版されて図書館にやってくるまでには時間がかかるからです。たとえば、1週間前に起きた事件について詳しく書いてある本、というものはありません。

新聞:

時事問題について最新の情報が手に入ります。新しいことばかりでなく、昔の出来事も大丈夫。

古い新聞が縮小されて本になった「新聞縮刷版」というものがあり、中央図書館では1958年からの新聞が見られます。 調べたい事柄の日にちがわかっていると調べやすいです。

例.「2007年の第1回東京マラソンについて」「1964年の東京オリンピックについて」

雑誌:

こちらも最近の情報に強いです。スポーツ・音楽など専門ジャンルの雑誌があるので、テーマ別に調べることができます。調べているテーマによっては、特集号が出ていることもあります!

例.「日本人メジャーリーガーの活躍について」

データベース:

調べている事柄についてパソコンで検索することができます。(※)

 

例.デジタル百科事典「デジタルポプラディア」

例.朝日新聞記事検索「聞蔵」 

CD・ビデオ・DVD:

音声や動画で確認することができます。(※)

例.「上方落語について」 

インターネット:

館内にあるパソコンでインターネットを検索することができます。(※)

 

詳しいインターネットの検索方法についてはこちら

(※)・・・利用できる図書館が限られています 

知っておくと便利!本の並び方

図書館の本は一定のきまりによってテーマごとに分類され、順番に並べられています。

まず、本のラベルを見てみましょう。

請求記号画像

図書館の本の背にはラベルがついています。ラベルの数字(分類番号)とカタカナ(図書記号)とを合わせて「請求記号」といいます。

  • 本棚に本は左から右、上から下へ請求記号順に並んでいます。 また10代のひとたちのオススメコーナーや○○特集など特定の場所にまとめてある本もあります。

請求記号の上段の分類番号は、日本十進分類法NDC:Nippon Decimal Classification)というきまりにもとづいて、本のテーマごとにつけられています。

NDCにしたがって分類番号順に並べると、本棚に同じテーマの本が集まるようになっているのです。

NDCのしくみ

では、NDCの分類方法ってどんなものでしょう?

    1. 全ての本を書かれているテーマによって0~9に分類します。この分け方を【類】(ルイ)と言い1類(イチルイ)2類(ニルイ)と呼びます。
    2. 1回の分類では各類の本が多すぎます。そこでもう1回0~9に分類します。この頭から2ケタ目の分類を【綱】(コウ)と呼びます。
    3. 3ケタ目の分類を【目】(モク)と呼びます。
446(ヨンヨンロク) 【類】4:自然科学 【綱】4:宇宙科学 【目】6:月
448(ヨンヨンハチ) 【類】4:自然科学 【綱】4:宇宙科学 【目】8:地球
≪ヨンヒャクヨンジュウハチとは読みません。≫
  • こうして、頭の数字から大きく分類し、だんだん細かく分類することで、同じテーマの本が集まります。そうすることで、同じ内容の本は同じところに、関連の深い内容の本は近くに集まるのです。

つまり… 自分の調べているテーマの分類番号がわかれば、その番号を手がかりにして、調べたい事柄が載っている本を簡単に探し出すことができるのです!

2ケタまでのNDCの一覧表です クリックしてみて! →NDC一覧表 (別ウィンドウで開きます。)

分類から本を探してみよう!

各図書館には簡単な分類表があります。まずは、それを手がかりに探すことができます。または、コンピュータで本を検索すると、請求記号、つまり分類番号がわかります。

検索は下の(1)と(2)から検索することができます。

(1)館内の利用者用検索機:0PAC(オパック)

(2)豊島区立図書館ホームページ 「検索・予約」

検索・予約するならこちら(詳しい検索方法はOPAC・ホームページで確認してください。)

図書館が所蔵している本はすべて検索できるようになっています。題名や著者がわからなくても、題名に○○のつくものを探す、という形で検索できます。

良さそうな本を1冊見つけたら、書架に行って、その本と同じ分類番号の本がほかにもないか探してみましょう。同じ分類番号=同じテーマの本が、きっとあるはずです。その近くには、関連した内容の本もあって、より詳しく調べることができるかもしれません。

ぜひ分類番号を手がかりに本を探してみてください!

図書館でわからないことがあったときには?(レファレンスサービス)

図書館で、探している本がどこにあるかわからないとき、どの本を見れば調べていることが載っているかわからないとき、どうしますか? 図書館には司書という専門の職員がいて、本の探し方などの質問に答えています(レファレンスサービスといいます)。わからないことがあったら、ぜひ聞いて下さい。その際、次のことに気をつけて聞いてみてください。

  1. 質問は具体的にしよう。 たとえば、「尾瀬の本は?」と聞かれたら、尾瀬という書名の本を探しているのかな?尾瀬の何かについて調べているのかな?と司書の人も迷ってしまいます。だから、聞くときは具体的に聞いてみましょう。
    (例)
    「○○という題名の本はどこにありますか?」
    「尾瀬の植物でミズバショウについて載っている本はありますか?」
  2. 自分たちでどの程度調べてあるかも教えてくれると、ぴったりの本が探しやすくなります。
    (例)
    「尾瀬の植物でミズバショウについて調べていて、百科事典は自分で調べてみたけれど、もっと詳しく載っている本はありませんか?」
参考資料
山崎哲男 「調べ学習のための図書館利用法」(調べ学習にやくだつ図書館シリーズ⑤)ポプラ社,1993
笠原良郎 「図書館をつかおう」(学ぶ力をそだてる<新>図書館シリーズ①)ポプラ社,2001
紺野順子 「いろんなことを調べてみよう」(学ぶ力をそだてる<新>図書館シリーズ③)ポプラ社,2001